第二話「謎の手紙」

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「まぁまぁ落ち着いて……。とりあえず中を確認してみたらどうかしら」 サキに対して文代は冷静。この冷静さに何度も助けられたことか。 「そ、そうしてみる……」 封筒を開けてみる。特に封はされていなかったためにすんなりと開き、中には封筒と同じ紙で作られたであろう便箋が出てきた。広げると、そのごわごわした紙にはあまりにも不釣り合いな達筆で、美しい言葉の列が綴られており、内容を要約すると「貴女をお見掛けして、是非仲良くなりたいと思った。今度会えないだろうか」とのこと。 「丘部敏子(おかべとしこ)さん……四年生? あら、お姉さまじゃないの」 サキは内容がうまく呑み込めず手紙としばらくにらめっこしていたが、文代の声で現実へと引き戻される。 「手紙のやり取りをするのは聞いていたけれど、まさかサッちゃんに来るなんてね……」 サキの様子に若干口元を緩ませながら彼女はこう発した。 「え、そうなの? 全然知らなかったな……」 「あら知らなかった? 有名な話よ。まぁ、私もあんまり詳しくは知らないんだけれど」 「それで、この……敏子さん?って人は何の用があるんだろうね? 会って欲しいとは書いてあるけど」
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