いつもの朝

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いつもの朝

毎朝6時に起きて、トーストと珈琲の朝食を摂り、身支度をして6時43分のバスで最寄り駅へ向かう。幸いにバス停は家の筋向かいに位置しており駆け出す必要はない。 こんな生活を10数年も続けていれば飽きがきそうだが女房、娘達を思うと平凡が一番と自分に言い聞かせ頑張ってきた。しかし今思えば学生時代から常に平均を目指していた、中流の高校、大学に進みそこそこ名の知れた企業に就職した。 自慢と言えば高校時代に所属していた野球部で県大会ベスト4進出ぐらいだ。 そんなオレに刺激的な出来事が降りかかってきた。 いつものバスに乗り、いつもの乗客に挨拶して最寄り駅へ向かう。降りる順番も暗黙の了解で決まっている。 ここから地下鉄に乗り換えて職場のあるビジネス街へと滑り込む。順調ないつもの朝だったが、車内で事件は起こった。
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