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室外機は掃除をしていなくてカビ臭いけど、我慢できないほどじゃなかった。それよりも、前髪から滴るホワイトシチューの匂いのほうが気になってしかたなかった。
だけど、こんなところに隠れたって一時しのぎだ。遅かれ早かれ見つかってしまう。引きずり出されて、またパパの気が済むまで殴られるに違いない。
ところが、パパは追いかけてこなかった。
ピシャンと窓が閉め切られる音がして、施錠の音が聞こえた。そっと室外機の角から顔を覗かせると、ちょうどカーテンが引かれるところだった。
パパは私を見ていて、その瞳には驚くくらい色が無かった。
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