ただ見つめているだけ

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本当は、もっと甘えたかったのになぁ。 あいつの花びらが散っていくのに反して、凪子のあいつへの想いは、地に落ちた花びらが積み重なるように、募っていった。 だけど、凪子は、その想いを上手く伝えることができなかった。 あいつが、自分に求めたもの。 年上としての包容力。 それが分かってしまったから…… そうなると、凪子は、もう甘えることができなかった。 自分は、あいつの母親ではない。 そう思いながらも、あいつが求める彼女を演じ続けた。
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