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プロローグ...
あの子は、ただ広く青い空に旅立っていきました。
消えてしまいたかった私と、まぶしい太陽のような笑顔を残して、空に溶けてゆきました。
私は、月となれるでしょうか。
あの子の残した光を映して、輝いて生きていけるでしょうか。
________あんたなら、きっとやれるよ。
そう聞こえたのは、気のせいなのでしょうか?
私の都合の良い妄想か、それとも____
「隣にいてくれているの?」
そうであればいいのにと思うほどに、あなたは大切なひと。
もう姿を見ることができなくとも、ずっとかわらず大好きなひと。
あなたと共に過ごした日々はとても短くて、でも、それまでの半生よりも、ずっとずっと濃く青く______
何があってもこの日々を、私は忘れない。
忘れることなんてできない。
これは、死にたかった私と、生きたかったあの子との青い春の健忘録。
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