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「あなたはどうせろくに撃てやしないんだから、武器なんてそんなにいらないわよ。それより娯楽もないと」
「そうだね。娯楽もないとね。紅茶は大目に見よう。植物だけどDNAデータならあるよ。まあ種の方が確実だから荷物が増えない程度ならOKだよ。でも大深度の方にもあると思うけど」
「やった。ありがとう。じゃあ博士のいるうちにジャカランダの種をもらってくるわ。昨年まであんなに咲いていたのに今年は全部枯れてしまったから。手元に置いておきたいの」
「はいはい。もしジャカランダが後世に残ったら君をジャカランダの守護聖人に推薦したい気分だよ。ところで以前、君のお祖母さんの国のサクラという奴は手に入ったのかい。」
「残念だけどそっちはDNAデータだけで我慢するしかないわ。私、一度だけ日本に行ったことがあるの。それはもう素敵な風景だったわ。いつの日かジャカランダみたいにサクラも咲いている姿をもう一度みたいとおもっているの」
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