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・ストームギガント ――蒼地頑人――
青白い肌、理知的な菫色の瞳、地頑人では最も大きい五メートル近い身長を誇る人類です。
また地頑人の中では最も人口が少なく、ウィンターギガントの半数程度しかいないとも云われています。
ストームギガントの生活圏は、ほとんど知られていません。
古大陸の氷雪に閉ざされた台地と、東大陸の深く険しい峡谷に、彼らの集落があるとされています。
また北大陸中央部の環状山脈のどこかに、ストームギガントのある一族が住んでいると云われています。
彼らの生活圏への入り口は、常に凄まじい嵐が吹き荒れています。
ストームギガントたちが人為的に起こしているものと云われていますが、これが彼らの名称の由来となっています。
ほかの地頑人たちと同様、ストームギガントも無口です。
ただし彼らの沈黙は、思慮深げな雰囲気を伴い、他の地頑人たちのような不機嫌さは感じさせません。
常に温厚で激高することはなく、物腰も優雅で高い知性を感じさせます。
実際、彼らは常に何か考えを巡らせていて、起きている間も夢の中でも明想状態だと考えられています。
そのためか、彼らは総じて魔術に通じています。
その知識量はゴールドドラゴンやパールドラゴン、それにオブシダンドラゴンとブラックドラゴンに比肩します。
ストームギガントの中には、彼らしか知らない禁断の術法を伝えている一族もあると云われます。
また、北大陸に隠れ住むストームギガントの一族は、工芸や技術、冶金学に非常に堪能で、彼らが拵えた武具は小神格や聖霊が使っています。
北大陸の一族は代々左目が不自由で、常に閉じた状態か眼帯を使って隠しています。
彼らは”一目巨人”などと呼ばれていますが、鍛冶や工芸のほか、羊を放牧してのどかに暮らしています。
一目巨人が造り出した武具の中でも特に危険なものは、別の空間に創り出された特殊な保管庫に納められ、入口の鍵となる五つの水晶は、五色のドラゴンたちに一つずつ預けられています。
【主要人物】
オムニス=ファルツ=クラリオン(『破霊の剣』)
バディース=ルーヴ(『破霊の剣』)
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