3.(1)ドラゴン ――龍――

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・シルバードラゴン(白銀龍)  ”貴龍(ノビレス)”として、ゴールドドラゴンを補佐する役割を担う一族です。  黄金に輝くゴールドドラゴンとは対照的に、シルバードラゴンの龍気は冴え冴えと光る白銀の鱗と、薄墨色の大きな翼を備えた厳粛な姿をしています。  呼気(ブレス)は凍結ガスです。  シルバードラゴンの最も古い本拠地は、東大陸の北西部にあります。  また、北大陸の南端に位置する自治都市ロアル城市も、シルバードラゴンが統治する城塞都市として広く知られています。  このロアル城市は、北のウンブラアールヴ領と隣接しています。  かつてこの大陸に入植した人間(ホムス)は、ウンブラアールヴたちによって放逐されかけました。  当時のロアル城市は、とあるシルバードラゴンの別荘地でした。しかしウンブラアールヴに追われた人間(ホムス)は、シルバードラゴンを頼ってロアル城市に逃げ込みました。  当主のシルバードラゴンは人間(ホムス)を憐み、別荘地を城塞都市へと変えました。そしてウンブラアールヴの王と相互不可侵の協定を結び、人間(ホムス)を庇護しました。  それがロアル城市の始まりです。  以来、この都市はずっとシルバードラゴンの一族が統治しています。  シルバードラゴンは、非常に慈悲深い性格をしています。  ただ居丈高でプライドが高く、やや嫉妬深い面もありますが、それは”貴龍(ノビレス)”としての自信と矜持に基づくもので、悪意がある訳ではありません。  また普段は冷静で感情は余り表には出てきませんが、時には内面に秘めた激しい感情が表出することがあります。  ちなみにシルバードラゴンは、魔術よりも剣戟を好む傾向があります。  いざ異時に直面した場合には、後方から魔術を駆使するよりも、得物を取って陣頭に立つことを選ぶでしょう。 【主要人物】 ”銀龍女公”シャフラ=デ・ロアーレ=アルジェンテーヌ (『書記メルローチェと『魔術師大全』、他) ”灰龍宰相”ロストフ=カハマロルカ=アルジェンテーヌ
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