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ゆっくりと壁を擦り、中を確かめるみたいに動かれるだけでもいいところに当たり、声が漏れてしまう。
大きすぎるくらいの質量のモノに中を押し広げられるのは、痛いどころか気が狂いそうになるくらいに気持ちいい。
「そんなに気持ちいい?」
その問いかけに必至に首を縦に振ると、ぐーっと奥に押し当てられて嬌声を上げてしまう。
どこを擦られても啼いてしまうことが恥ずかしいのに、それを繰り返される内に羞恥心まで奪われて、自分でも聞いたこともないような声がひっきりなしに零れていく。
トン…トン…とゆっくり奥を何度も叩かれると、どこにも逃げ場のない快感に襲われて、それが怖くて何かにすがりつきたくても腕の拘束は外れないままで、それすら叶わないまま体を揺すられ続けた。
「……声、我慢出来なくなっちゃったね。かわいい」
あたしの声が上擦っていく様に歓喜を滲ませた声を漏らしながら、頬を伝う涙を舐めとる。
嵐士はこれまでも、こうしてじっくりと確実に女の子を手篭めにしてきたのか、と妙に冷静な自分が一瞬脳裏をかすめても、それ以上に襲いくる"気持ちいい"という単純明快な本能に簡単に掻き消されてしまう。
ダメ、また波が来る。
さっきよりも大きなその予兆に、背中にさっと汗が滲む。
「……またイキそう?」
少しの機微も逃さず、熱く息を漏らしながら耳元でそう聞かれても、やっぱり首を縦に振ることしか出来ないあたしを嵐士は嗤う。
「ねぇ木綿子、誰のでイクの…?」
「……っ!」
今、こうして快感を与えているのが誰なのか。それを問う言葉に首を絞められたように息が詰まる。
それを言葉にしてしまえば、もう完全に戻れなくなってしまうと解っているから、必死に藻掻こうとしても、もう知られてしまった気持ちい場所を執拗に擦られると、また思考が混濁していく。
「今、誰に抱かれてる?」
「ゃ…だぁ…」
顔を背けて逃げようとしても、嵐士はそれを許さないかのように頬を掴んで自分に向き直させる。
「言え」
視線が絡むと、それだけで中が収縮するのを止められない。
「ぁ……っし」
「ん〜? 聞こえない」
それでは許さないと言うように、悪戯にゆるゆると抜き差しを繰り返されると、それを中がうねって追いすがる。
「ぁ…、ん…っ….嵐士ぃ!」
欲しくて欲しくてどうしようもなくなっている身体が、代わりにあたしの声を伝うようにして、必死に名前を呼ばせた。
「いい子」と満足したように笑うと、全体重を掛けて奥を押し潰すようにして少し強く腰を打ち付けた。
まだ最奥があったのかと思うほど奥深くを突き刺され、一瞬目の前がチカチカと点滅したかと思うと同時に、快感の波は一層高くのぼって簡単にあたしを飲み込んで意識を手放させた。
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