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小学五年生の時。
いつものように、学校の友人と放課後遊びの話をしていた時だった。
「今日どこで遊ぶー?」
「誰かの家でゲームしようよ。」
「ゲームなら、ひよりん家以外だね。」
「あそっか。ひよりはまだゲーム持ってないんだっけ?」
「う、うん。持ってないかな。」
「というか、ひよりのおばあちゃん。いつも遊びに行くと桜餅出すよね。」
「あ!それ私も思ってた!私、桜餅ちょっと苦手〜。」
「わかる!柏餅は普通に美味しいけど、桜餅は、なんか周りの葉っぱがしょっぱくて、お餅と合わないよね〜。」
「そうなの!あれさえなきゃ美味しいのにね〜。ひよりもそう思うでしょ?」
「………そ、そうだよね。私も、いっつも桜餅出されるから、ちょっと飽きてきてるんだよね。」
「やっぱり、ひよりもそうなんだ〜。私、ママに三人分ケーキ頼んで………」
何故かは、わからない。
ただやっぱり
なんとなく
その日の私は、いつもより長めに遊んで帰ることにした。
だって
どうせ家には
祖母しか
いないのだから。
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