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―――
「友成の事を信じるとすると想像妊娠という結論は間違いだ。よって導き出される答えは?……検査薬が壊れていた。それだけの事だ。」
「!!」
至極真面目な顔で放たれた言葉に、僕は呆然とした。
「そんな!それだけの事で悩んでたの……?」
わかっていた、自分でもわかっていたんだ。検査薬が壊れていただけ。妊娠なんて僕が勝手に作り上げた幻想だって事。だけどそんなにあっさりと結論づけてしまわれたくなかった。
何の為に悩んでいたのか、僕がどんな事を考えているのか、城田さんに知って欲しかった。
だから僕は意を決して口を開いた。
「もしですよ?男性が自然妊娠する可能性はありますか?」
あの検査薬は正常で、精巣ガンでもなければ想像妊娠でもなかったとしたら?
万に一つの可能性に、僕は賭けた。
「残念だがそれはあり得ない。」
「……」
城田さんの言葉を聞いた僕の目から流れた一筋の滴が、静かに布団に吸い込まれていった。
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