そういえば、廃棄用水って焦げた焼肉よりも美味しくないって本当なのですか？

それは穏やかで、和やかで、明るい正午でした。

天井窓から差し込む日差しに照らされて、うっすらと暖かな気温を感じ取ります。雀は忙しく羽ばたいていき、聴こえてくるのはそんな羽音と無機質な水音。

こんな静かな日には散歩をしているのが、きっと嬉しいことなのでしょう。

そう、例えば。

古着屋さんで偶然見かけた、モダンな帽子を被り、卵とレタスをたっぷり挟んだサンドイッチを持ち、愛犬の芝犬を連れて、緑が豊かな公園を歩く。なんて。

お気に入りの衣類に、大好きな食べ物、大事な家族と共に歩く、見晴らしの良い道。

これなら、世間で生きる模範的で一般的な二十代女性に聞いてみたら、「いいね！」と言ってくれるでしょう。

ですが、世間一般で言うところの、二十代女性のライフスタイルというものは、マニュアルはあれどもその違いは無限に等しく、どの生き方が自分に合ったものかなんていうのは、すぐにはわからないものです。

私に最適なライフスタイルは、一体どれが正解なのでしょうか。

沈黙して、思考します。

何度も思考し、考えあぐね、思考します。私の楽しいことは、読書と焼肉。好きな物は、地雷ファッションと焼肉。では、そのライフスタイルの中に地雷系ファッションと読書と焼肉を追加すれば、もっと幸せになれるのではないでしょうか。

ですが、お気に入りの衣類で食べる焼肉は、匂いが服に染み付いて不幸になってしまうのでは？　そもそも地雷系ファッションに焼肉と散歩は似合うのでしょうか。

いえ、多様性を強制する昨今に、地雷系ファッションとのコンビを否定する者がいれば、逮捕よりも酷い私刑を受けるのですから、その心配はないでしょう。

それに匂いも、消臭剤とミントと牛乳に含まれる便利成分を使えばなんとかなりますし、あ、それならいっそのこと、焼肉と地雷ファッションの本を読書すれば、問題は解決して……。

もう少しで答えが出そうな気がしました。

ですが、さらに勢いを増した水音が思考を遮り、姿勢を崩した私は後ろに倒れ込んでしまいました。

しっかりと水流に手が浸かり、破損箇所から処理水が侵入してきます。すぐに起き上がるべきでしたが、すぐに諦めが勝ち、そのまま倒れ込むことにしました。

こんな非生産的なことは、暇な時間に考えていたいところですが、残念ながら、そんなことを考える時間は無駄になりそうです。

私は、もuすぐu、処分さtえしまうのです。