目の覚めるような人

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校長へのあいさつが終わり、いろいろと手続きを済ませて、校舎の窓から正門わきの桜をもう一度愛でる。 ふと、そこにたたずむ一人の背中も、一緒に視界に入ってくる。 その存在に気づいた時、真琴の胸がドキッと一つ大きく鼓動を打った。 その背中の人物は、部活の最中なのだろうか。 ジャージ姿で腰に手を当て、絢爛に咲き誇るしだれ桜を見上げていた。 部活のジャージと桜…… 全くもって不釣り合いな組み合わせなのだが、その違和感が却って真琴の心に響いた。 生徒だろうか? スポーツに勤しむ男の人が桜に魅入るなんて…、どんな人なんだろう…? 真琴がそう思って、桜よりもその人物に気を取られていると、その人物がこちらへ振り向こうとする。 真琴は思わず息を呑んだ……。
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