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「だから、爆弾は瑠奈ちゃんちにあるんです。あのたまごが爆弾の可能性が高いです」
なるほどそれならいくら探しても出てこないはずだ。
トクトク聞こえていたのはウサギの心音などではなく、爆弾のタイマー音に違いないと淳史は言うのだ。
三人は足がもつれるほど急いで家に戻った。
どうやら出かけたのがばれたようで、家の明かりがついている。
そーっと扉を開けて中をのぞくと、心配そうに廊下を往復する母と目があった。
逃げ出したいが三人とも怖くて足が動かない。
「瑠奈、心配したのよ。三人とも無事でよかった」
怒られると思ってびくっと震えた三人だったが、無事を喜ぶ母はホッとして涙を浮かべている。
リビングで警察と電話をしていた父も飛び出してきた。
こちらはまさに鬼の形相だ。
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