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「そうなると、なんだかんだ言って花が一番無難なんじゃないかって気もしてきたな」
「あ、そうだ。陸くんからカーネーションをもらったことはないですか?」
「そう言えばないわねぇ。お花ならお庭にたくさんあるし、間に合ってると思ってるんじゃないかしら」
なんとなく話がまとまりかけたところで、再びお花の登場だ。
実は黄色のバラでもいいんじゃないかって思ってたから、もう少しこの話を続けよう。
「ちなみに、佐伯さんだったらカーネーションをもらったら嬉しいか?」
「もちろんよ。お花はそこにあるだけで明るい気持ちになれるもの」
女の人はやっぱりそう思うのかな。
私だって、いつかお母さんになったときに、子どもからカーネーションをもらったら普通に喜ぶと思うし。
「でも、いつかは枯れちゃうじゃないですか。そう思うと、ちょっと寂しくないですか?」
それでも私は、あえてこう聞いてみた。
形として残らないものに関してどう思うか、静子さんの考えが知りたい。
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