その3

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その3

博「ハンスくん、ハンスくん!」 助「なんですか、ジジィが騒々しい」 博「更に品種改良したのだが、見てくれるかね?」 助「はいはい。今度は、なんですか」 博「次世代に特徴を引き継がせることに成功したのじゃ!」 助「と、言いますと?」 博「金の卵から生まれたヒナが、やはり金の卵を生むように改良したのだ」 助「それは、凄い!」 博「しかも今度のは、金を餌にするのは親世代だけでいいのじゃ!」 助「なんと……やりましたね、博士!! 僕は、あなたなら出来ると信じていたんだ……」  ――2年後。 博「さぁ、いよいよ成果を手中にするときが来たぞ」 助「金卵Jr.、ますね……」 博「そのネーミングは止めたまえ、ハンスくん」 助「あっ、生まれた!」  ――コロン 博「……」 助「……」 博「…………」 助「なんで、銀色なんですか、この卵」 博「……あっ!」 助「……どうしました?」 博「ハンスくん、この卵は純銀製だよ!!」 助「なにをどう精錬したんですかね」 博「これは、生まれてくるヒナが楽しみだなぁ」 助「……銀卵Jr.が銅製の卵を生むまでに、原因を解明してください」 【多分、了】
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