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「いかにも。何と言っても、私はイギリス政府公認なのだからね」
「イギリス政府公認?」
「そうとも。海外じゃ卵の生食が禁じられていることも多いが、イギリスには生で食べれる卵がある。それは『赤いライオンマーク』がついた卵だ。
赤いライオンマークは、政府認定の質の高い卵なので、生で食べても大丈夫という印なんだよ。ほら!」
卵が腕をまくると『Lion Quality』とぶれた文字がタトゥーのように浮かんでいた。
えっ? つまり英国紳士ではなく、イギリス産の卵ってこと!? 困った。目の前で披露されている卵のドヤ顔ポイントがさっぱりわからない!!
謎は解けるどころか深まってしまった。これはまずい。次の駅で僕は電車を降りなけれればならない。到着まであと10分ほど。このままじゃモヤモヤを抱えたまま出社することになる。こんなの気になって仕事どころじゃない!
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