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｢いや、困るって第一、
名前とか俺じゃなくてよくないか？｣
少し面倒くさかったのが、もっと面倒くさくなる予感がして断ろうとした。
しかし彼女は、真っ直ぐと何もかも見通すような目で｢お願い、佐々木君がいいの。｣と言った。
そんな目で見られて、
女の子に言われてみたかったこと第一位(自社調べ)の言葉言われたら、断れないに決まっている。
｢分かった、考えるよ。｣そう答えてしまった。
考えると言った手前、適当な名前は付けたくない。
愛莉…？いや、何か違う。何も無いんだ、そんなことに関係する名前の方がいい。何も無い…。ゼロ…？零…？
｢そうだ、零無はどうだ？何も無いから零で、無。｣
どうだろう、俺的には結構頑張ったつもりである。｢零無…、零無ね。気に入った、これから私は零無。せっかくだからコードネーム考えてよ。｣気に入ってくれたらしい。良かった。
零無はコードネームをご希望らしい。
いや普通に、｢ゼロはどうだ？｣俺が普通と言うと零無に何か言われそうな気がしたので言わなかった。
｢ゼロ、いいわね。ぜひ使わせてもらうわ。｣
いや、どこで使うんだよコードネームなんて。
けど、零無は、すごく満足気に、嬉しそうで幸福度が高そうな可愛い笑顔だった。
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