第三話

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 朝礼が終わると、僕は一人で勉強を進める。  荒波君はそんな時は静かにパソコンを見たりしている。  皆、けっこう距離感を分かっていた。  窓からは雨が降っているのが見える。  フリースペースは静かだった。  昼、お母さんが作ってくれたお弁当を食べる。  荒波君も一緒だ。 「昨日は巨人快勝だったなぁ」と荒波君がおかずを食べながら言った。  荒波君は大の巨人ファン。  ちなみに僕はスワローズファン。 「スワローズは惜しい負けだったよ」  低学年の時は夢はプロ野球選手だったけど、今の僕にとっては中学、高校と通えるかもあやしかったから、その夢も叶わなそう。
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