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自宅のマンション。玄関で心配気な母の涼子が出迎えてくれた。
「今日はどうだった?」
「うん、続けて行けそうだよ」
スニーカーを脱ぎ、やっとマスクを外せた。
「それは良かった。今日はアナタの好きなクリームシチューよ」
「わ、嬉しい」
ダイニングに入るとシチューの香りが鼻孔をくすぐった。
19時を過ぎて、父の竜一が帰ってくる。
三人で食卓を囲む。
父は寡黙な人だが、私の事になると多弁になるというか、子煩悩というか。
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