第三話

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 黒野さんが蕨さんをマウンドへ送った。  ピッチャーだった天笠さんがショートに入る。  蕨さんは右のオーバースロー。  100キロ台のストレートと、僕が知る限りカーブとフォークを投げる。  特にコントロールがいい。  7回表、バッドホップスの攻撃は9番から。  ここに右の代打が出てきた。  素振りを見た感じ、かなりいいバッティングをしそう。  野原さんのサインに頷き、1球目。  真ん中へカーブを投げた。  ゾーンには決まっている。  バットが出てくるも、タイミングを狂わせる。  弱いファールになった。
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