第三話

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 野原さんがタイムを取る。  内野も集まってきた。  二言程の短い言葉のやり取りで輪が解けた。  3番バッターと改めて対するーー。  1、2球と外れてしまう。2-0。  上手く間合いと牽制を入れつつ投げるも、ストレートのフォアボールになってしまった。  ワンアウト満塁で4番バッターに回る。  蕨さんはマウンド上でセンター方向を向いて、気持ちを鎮めるように目を瞑ってから、セットに入った。  蕨さん対4番。  点差があるも、ここが勝負所だ。
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