第三話

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 1球目、投げたのはフォークだった。  しっかりバッター手前で落ちる。  バットは止まらない。  ハーフスイングを取れた。ワンストライク。  間を置いてから2球目。  ゾーンにストレートを投げた。  ジャストミートされ、大きな当たりのファールがレフトに飛んでいく。  これで追い込めた。  3球目、速い軌道から、小さく落ちるフォークにバットが出てきた。  快音。  サードの横を火の出るような強烈な当たりが飛ぶ。  宇田川君が横っ飛びを見せた。  グラブに収めると、1回転してから、慌てて戻る三塁ランナーを確認しつつ、足から三塁ベースに滑り込み、アウトにした。  ダブルプレーで試合が終わった。 「ゲームセット!!」  最初から最後まで宇田川君が大活躍だった。 (すごかった……)  整列しながら、心の中で感嘆していた。
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