第四話

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 整列後、ブルーファルコンズ先発投手のお兄さんが宇田川君に話しかけていた。  小さく、「頑張って」と聞こえた。 ーー青空のフリースペース。  試合後恒例の打ち上げが行われていた。  皆、和気あいあいとして楽しんでいる。 (やっぱり勝つと違うなぁ)  公式戦で勝つのは、一味も二味も違う。 「今日のMVPは今池君と宇田川君よ〜‼」と黒野さんがいつもの秘蔵のジュースをくれた。  普段見かけないメーカーの缶のジュースだった。  俺はその場で飲む。メロンジュースだった。  美味い……。  「良いピッチングだったよ。これを続けていこう!」と野原さんが微笑して言ってくれた。  今日の大人相手のピッチングは自信になった。  バッティングはちょっと苦手だけど、ピッチングは大好きと言える。  高校に行けるか不安はあるけど、俺にとって野球は希望だ。  何があっても野球は続けていこう。  強くそう思ったーー。
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