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相手ピッチャーはコントロールがまとまっている。
5番大塚君が右打席へ。
構えは一見して経験者と分かるバットを立てたフォーム。
1球目、内に変化するボール。ツーシームだろうか。
上手く弾き返す。
ショートの深い所に転がり、どこにも投げられず満塁になる。
ここで私に打順が回る。
「楽しみなさいよ〜」
にこっと黒野さんが腕を振っていた。
(ドキドキする)
試合は本当に久しぶりだった。
手のひらに変な汗をかいているとバッティンググローブ越しに感じる。
ナギサが、「打っちゃえ打っちゃえ〜」と叫んでいるのが遠くで聞こえる。
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