第五話

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 三塁側へ転がる。  内野もピッチャーも完全に虚をつかれていた。  ワンテンポ反応が遅れる。  天笠さんがスタートよく一塁を目指す。  サードが素手で上手く捕り、サイドハンドで流れるように送球。  一塁を踏みしめるのと、捕球が同時になる。  塁審が手を横に大きく広げた。 「やった!」  天笠さんの声がもれた。  9番青島さんに代打、森木さんを送った。  右打席に入り、集中した表情で構えている。
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