第二話

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 サードには宇田川君という中三の男子が守っている。  全ての打席でヒットを打っていた。  この試合、8対9の乱打戦で負けてしまった。  両チーム、エラーやフォアボールが絡んでのことだった。 ーー青空に戻ってきて打ち上げをしていた。  私はチラチラと4番を打っていた宇田川君を見ていた。  清潔感のあるショートカットに切れ長の瞳。  一見してスポーツをやっているといった雰囲気。  普段あまり登校してこない生徒だった。 「気になるのぉ?」  怪しい笑顔でナギサが問う。  私は虚を突かれた。
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