第二話

15/75
前へ
/302ページ
次へ
 私がキャッチャーをやり、ナギサがキャッチボール投法でナックルを投げる。  回転はわずかにしているが、揺れながら落ちていく。  ナギサのナックルは三本指を立てリリースしていた。  上手い具合に回転させずに投げている。  後は常に変化をさせ、リズムよく投げられるか。  ピッチャーとしてのルールもある。覚えることはいっぱいだ。 「牽制とかプレートの外し方とかけっこうムズいよね」とナギサが唇を尖らせて言った。 「こればっかりは慣れるしかないよ。数をこなせば覚えるよ!」  私からピッチャーの技術で教えられることはいっぱいある。  ピッチング練習は30球で切り上げ、軽いキャッチボールをして帰ることにした。  16時を過ぎていたーー。
/302ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加