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私とナギサは空いてる机に対面する形で座った。
ナギサは不思議と人を和ませる雰囲気がある。
「今の私の悩みは高校に行けるかなの。定時制高校も考えてる」とナギサは唇を尖らせながら言った。
「私も勉強は得意じゃない……青空では勉強も教えてもらいたいな」
私が言うと、ナギサは女性スタッフに声をかけた。
「セリちゃん、バカな私達に勉強を教えてたもれ」
茶髪のロングにギャル風なスーツ姿のスタッフ。
「はじめまして、蕨さん。スタッフの森木セリナです」
見た目とは裏腹にきちんとした口調。
「それより天笠さん、スタッフにはちゃんとした言葉遣いをするのよ!」
森木さんは至極真っ当な事を口にした。
「ほいほーい」
軽い感じで受け流すナギサ。
「まずは苦手科目からやりましょう」
森木さんは優しい。
「勉強全然わからなーい」
にこにこ笑いながらナギサが言った。
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