第二話

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 五月第一週目の月曜日。  朝9時の青空。朝礼を行ってから、私とナギサは勉強を始めていた。  家で一人で勉強していた時より仲間が居て、話しながらできるのは、学校とは違って捗る部分もあった。  10時過ぎ、私の見知らぬ女子が登校してきた。  ナギサは彼女を見つけると、ぱぁっと顔を明るくして近付く。  制服姿で細身。ショートカットに中性的な顔立ちをしている。 「久しぶりマリちゃん。ミキちゃん紹介するよ。中三の尾形真理ちゃん。元気になったんだね」 「……うん」  ナギサの言葉にあまり元気はなかった。
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