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黒野さんがフリースペースに来ると、「苦しい時こそ笑顔でいきましょう」と皆を見渡し微笑む。
「勉強で頭が回らなーい!」とナギサが苦笑しながら声を上げると、周りの生徒からも笑いが起こった。
「無理にでも笑うと気分も変わるものよ。今の苦しい期間はアナタ達の財産にきっとなるわ!」
黒野さんの言葉は私の考えを見透かしているみたい。
昼休憩、私はナギサとマリとで昼食を囲んでいた。
「そろそろ志望校決めないと。私は鈴音の定時受けるかも」
ナギサが弁当の唐揚げを頬張りながら言った。
「私ももう一年近く学校行ってないし、定時かなぁ」
私も声をもらす。
マリがスマホ片手に何やら検索している。
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