第一話

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 休憩中、ウォーターサーバーから水を貰い、飲みながら館内の様子を窺っていた。  十人位だろうか、生徒は黙々と自分の事をしている。  騒がしい子も居るけど、皆、何かに集中していた。  この雰囲気は自分に合っていそう……。  昼、私とナギサは弁当を広げて昼食をとっていた。 「ねぇ、私の卵焼きあげるから、何かちょうだ〜い」  ナギサの提案に、「いいよ」と応える。  卵焼きとアスパラ巻きを交換した。 「わぁ、美味しい!」  アスパラ巻きを一口で咀嚼していた。  私も卵焼きを一口で。 「ん、甘くて美味しい」  声が漏れてしまった。 「でしょでしょ、母上の弁当は世界一なのです!」  ナギサの言葉にふっと微笑がこぼれる。  こんな楽しい気持ちは本当に久しぶりだった。
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