第二話

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 荒波君に、「変化球あるよ」と手振りで変化を伝えると、ニカッと笑って、「任せて!」と言った。  今のはきっと縦スラだろう。かなりのキレだった。  2番荒波君は2-2から、2球ファールで粘る。  8球目、低目に決まった縦スラを振り抜いた。  ショートの深い所に転がる。  荒波君は快足を飛ばす。  ショートは捕球するだけで、送球するのを諦めていた。  ランナーを置いた状態で3番片岡君が左打席へ。  大きいリードを取る荒波君に堪らず、牽制が入る。  速い帰塁で悠々セーフ。
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