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Deus Irae
皆様ごきげんよう!!
フィリップ・K・ディックとロジャー・ゼラズニイ共著の幻の一冊、『怒りの神』を読了しました(サンリオSF文庫刊)。
ポスト・アポカリプスものなんですが、表4(裏表紙)の紹介文がものすごい。
エネルギー調査開発庁長官カールトン・ルフトオイフェルは、実際の生存者がいなくてもデジタル化された国民のデータがあれば国体(政治的な国ぶりのほうね、体育大会じゃなくて)は護られる、とかなんとかそんなことを言って世界を破滅させるツァーリ・ボンバのような超規模な爆弾を爆発させます。
これ、半分以上作中には出てこない困った「紹介文」なんですよ。
で、いきなり四肢欠損の(義手や義足はあります)画家、ティボール・マクマスターズはルフトオイフェルの肖像画を描いてくれと依頼され、突然変異体だのが跋扈する地上を牛に車をひかせて進んでいくのですが、どこか牧歌的なムードが。
ちなみに表4の紹介文には「すさまじく暴力的な」と書かれてますが、どうでしょうw
実際のところ、この作品はディックにまだ神学の知識などがなく、書けないところへ、ゼラズニイと数ページ書いては相手に送り、また書いて送り……。
ディックといえば、やはりディック神学が屹立している『ヴァリス』が藤野一友さんの絵含めていいのですが、そんなディックも神学に首突っ込んでない時期があったのか、という一冊。
個人的には面白かったのですが、これたぶん復刊されてません。
ペコメありがとうございます!!
倉橋さん>たぶん柄谷行人が取り上げているのは武田泰淳の『司馬遷 ─史記の世界─』(講談社文芸文庫)なので、それを探してみます。──図書館にはありませんでした💦 読むなら傑作選かしら……。原語で読まれたとか凄いですね!
あの、ネットだけのオンライン古書店さんって、昔は注文→すみません在庫切れです、が多かったのですが、今もそんなに変わらないんですかね……。
珠🐰ちゃん🐰>本屋難! ほんとにねえ……! 小さな文具店、本屋さん、大事にしてあげてくださいね💦 それにしてもこんなんじゃ読書人口の低下どころか、母国語をもろくに話せない書けない国辱的風景が……;;
ユッキーさん>ええ! そうですそうです! ありがとうございます! 承認いたしましたので、感想やちょっとした雑談など書き込んでみてください。
頭川さん>シオランの本、わたしもなんだかんだいって二冊しか読んでおりませんが、後期のウィトゲンシュタインのような箴言形式、ちょっと恰好いいかも。
キュアチューター真哉ちゃん>楽しいグループになるといいですね。ちな、リルケの好みだと、じつは『ドゥイノの悲歌』が好きだったりします。
初期作品、ざらついた切り口……なんかもう必死なんですよねw そういう状況下でないと書けないものもあるのかしらね。
ハイブリッドSFキャラ文芸!! 坂本教授いいこというなあ……。
TKさんの悲しみがこちらでも増幅されて伝わってきて、比較的最近の教授のアルバム、「Out Of Noise」聴いてたんですが、これ本当に追悼のための楽曲集って感じが……;;
けっこう日本は洋楽を売るのに、かなり悩んでたみたいですものね。ピンク・フロイドの「狂気」なんかも、原題では親しんでもらえないから邦題をつける……という。
あとはフランク・ザッパ先生ですよね。「The Man From Utopia」って原題が「ハエ・ハエ・カ・カ・カ・ザッパッパ」とか「Guitar」が「フランクのギタッパ運指法」とかあたまおかしいwww
「B-2 Unit」は今でもなにより愉しめる「前衛」ですものね。
わたしは「E-3A」や「Not the 6 O'clock News」が好きです。なんとなく、この盤はトマス・ピンチョンの小説のサントラになりそうです。『重力の虹』とか……♪
GWさん>本はもう乱読派なのでいけません……;; わたしも学生時代は勉強嫌いだったのに、歳とってまた哲学思想宗教系の本を読むとこれが面白い! 図書館の分類だと哲学思想は2番めだったのかな? 物事を考えるときに役にたっているのかなぁw なんかそこらが微妙……。
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