新たな問題

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 二人で歩き、エレベーターに乗り込む。そわそわして周りを観察したい気持ちだが、必死に抑えて平然と努める。私は玲の妻なのだから、周りから見られても恥ずかしくない言動を心掛けねば。初めて玲のマンションに行った時はアホ面してしまい彼に注意されたが、今はあんな失態は犯さない。  ピカピカに磨かれた廊下を進んでいくと、応接室に辿り着いた。圭吾さんが小声で言う。 「なんの用件か、教えてくれないんですよね奥様」 「うーん、喧嘩を売りに来てるとは思うんですけど」 「はは! 玲さんは先に中にいるので、どうぞ。頑張ってください」  圭吾さんが励ましてくれる。私は頷き、一つ深呼吸をすると、部屋の戸をノックした。 「どうぞ」  中から玲の声がする。それを聞いただけでも、緊張は少し落ち着いた。私は丁寧に戸を開く。すぐに視界に入ってきた光景に、内心舌打ちした。  またメロンつきか。  ゆっくりと頭を下げる。 「お義母さま、お待たせして申し訳ありません」  玲の向かいに腰かけているのは、勿論マミーだ。その横に、赤いリップで唇を彩らせている楓さんもいた。二人はセットらしい。
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