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「お前の行動力には感服する」
玲は珍しく私をほめちぎった。私は手に持った写真をじっと眺めながら答える。
「てうゆうか倫子さんがほんといい人で。またお茶しましょうって約束しちゃった。ああいうのが理想」
「俺はあんまり会ったことないんだけど……まあ確かにおっとりした感じの人だったな。でも、まさか吉岡までもがうちの母親の回しものになってたりしないよな?」
不安そうに玲が言う。彼の疑り深さに少し笑い、私は持っていた写真を見せた。
「それはないね。これ、今までのお茶会の写真なんだって。なるべく早く見たいですよねって気遣ってくれて、お茶のあと吉岡さんの家まで一緒に行ったんだよね」
「え。お前家にお呼ばれまでしたの? まじで仲良しかよ」
「性格正反対なのに、なんか気が合うみたいでね。それで借りてきたのがこれら」
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