堕落

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「……なんで私、あんなこと……」  部屋へと入った私は、制服のまますぐさまベッドへと仰向きに倒れ込む。(しわ)になっちゃうかもしれないけど、今は着替える気も起きない。まあ、後でアイロンでも掛ければ……うん、なんかもうそれも面倒かな。  ……ほんと、なんで私あんなこと……夜野(やの)さんは、ただ私のことを心配してくれていただけなのに。放っといてほしいなんて、ほんとは――  ――だけど、結局その後も彼の心配をよそにほとんど何も知らない人達との夜遊びを続ける私。後々、取り返しのつかない後悔に心を苛まれることになるなんて考えもせずに。      
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