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「また・・・会えたね」
無人駅の向かいのホームから聞こえた声。
その声の主を見るや否や、僕は涙を零した。
「会いたかった。君にもう一度」
ホームを照らす街灯の光が降り注ぐステージに彼女はいた。
白いワンピースの上に黄緑のカーディガンを羽織っている。
彼女の低い背をごまかすような水色のローヒール。
ポニーテールの活発な雰囲気の少女。
あの日の彼女の姿がそこにある。
けれど、1つだけ異なる点がある。
それは・・・全身が紅に染まっていることだけだ。
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