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(私はこの世界ではララという少女なのね・・・沙織は死んだんだ。だったらこれからはララとして精一杯生き抜かないと)
病院のベッドの上でそう決意した時、フワリと女神が現れた。
「沙織、いえ、今はララね。言い忘れていた事があったので伝えにきました。貴方を転生させる時にステータスを魔力に全振りしてしまったから、その他のステータスは人並み以下です。間違っても冒険者になどならないように。下手をすると2度目の人生も棒に振ることになるから気をつけてね」
女神がそういうと、ララは冷静に答えた
「私は冒険者に興味がないから大丈夫よ。魔力に全振りしたというけど、具体的にはどれくらいの力があるの?」
女神は微笑んで言った。
「魔力だけならこの世界で一番強い。ただ・・・一番弱いスライムでも一撃でやられちゃうくらい弱いので注意してね」
ララは驚いて絶句した。
スライムは街から一歩出るだけでもウヨウヨいて、小学生くらいの子供でも倒せるくらい弱いらしい。
(それよりも弱いなんて・・・どんな事があっても街の外には出られないわね。生きていく上でこの街に骨を埋める覚悟でいないと)
絶望的な話のはずなのにララは呑気に
(まあパン屋を始めるから私には関係ないか)
と楽観的にかんがえることにした。
女神はそんなララの様子を見て微笑んで消えていった
「どうか楽しい人生を送ってね」
そう言い残して。
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