22

1/1
31人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ

22

家族風呂で入浴をすませ、休憩する部屋で牛乳を飲んでいる僕と嫁のメアリー。 「お風呂上がりの牛乳、美味しい」 「ですよね」 フルーツ牛乳もいいけどね。 「あ、でも」 「え?」 「エンくんが18歳になると、私は24歳……」 「それが?」 「それがって、私はおばさんよ」 そうか? 日本だと38歳くらいからが、おばさんだよな? 「メアリーが望むなら、今の容姿のままで100歳くらいまで生きれますけど」 「へ?」 「どうします?」 「ほ、本当に!?」 「はい」 「この今の18歳の姿でずっと?」 「100 歳くらいまで」 「……それ、大魔法師様しか使えない究極美容魔法」 「料理魔法です」 「しかも、その効果だと大魔法師様でも10兆ルークは対価が必要かも」 メアリー、正解だ。しかし妙にメアリーは魔法に詳しいな。 「いえ、料理魔法です」 「そうかな?」 「はい」 「でも、ありがとう。不安が消えたよ」 「それは良かったです」 「うん」 メアリーの笑顔、最高だな。 小さな定食屋の話をした。 「私、そんな商売は大好きだよ」 「それは助かる」 「明日から、ここでやる?」 「え?」 「エンくんなら、料理魔法ですぐに建てれるよね、小さな定食屋さん」 「建てれるけど、流石に明日から営業は無理かな」 「そう?」 「それに、メアリーと正式に婚約しないと」 「あ、そうだよね」 「役所に行って認めてもらおう」 「うん」 「さて、寝ようか」 「うん」 部屋を出ていこうとするメアリー。 「メアリー、ここで寝よう」 「え? ここで?」 「うん」 「そっか、私達は夫婦だもんね」 「そうだね」 「えへへ」 メアリー、かわええ~。 しかし、僕とメアリーがいなくて他の職員は探したりしないのだろうか? まあ、いいか。 ええ、しっかりとメアリーと初夜をしましたよ。 僕は身体を好きなように変えれますから。 18歳の肉体になって初夜を済ませました。 メアリーも初めてだったけど、とても良かったらしい。 メアリーの思考を読んだから間違いない。 僕とメアリーの相性はとても良いのだ。 明日は婚約して小さな定食屋を建てて。 営業は明後日からかな。 役所にメアリーとの婚約を登録しにきた。 「いや、孤児院の子供が婚約登録は。両方の保証人も必要ですし」 何だと、僕の料理道を邪魔するのか? 役所職員、お前、消えたいのか? 「認めてください」 「はい、認めます」 洗脳魔法、いや、料理魔法で認めさせてやった。 無事に僕とメアリーの婚約は国へ正式に登録されたのだ。 「でも、孤児院に小さな定食屋を建てる敷地はないね。空間魔法を使う?」 「料理魔法だから」 「あ、うん」  さて、どうするか。 孤児院へ戻ると院長に呼び出された。 「メアリーさん、裏のあの建物は何です?」 「温泉施設です」 メアリーは説明した。 「なるほど、エンくんが料理魔法で」 「はい」 「あの温泉施設は院長の私が管理します」 「え?」 「一般の利用客を入れますから」 「あの、私達は」 「もちろん、使用禁止です」 「そ、そんな」 おい、僕とメアリーの愛の巣を没収するだと。 お前は消えろ、院長。 メアリーが院長をやればよい。 「今のプランを実行」 ・・・・・・・ 「メアリー、孤児院ごと建て直そう」 「こら、エンくん。ここはどこ?」 「院長室」 「勤務中は院長先生って呼んでね」 「はい、院長先生」 「よろしい」 孤児院のメアリー院長先生は僕の正式な婚約者なのだ。 18歳で美人でスタイルも良し。 なんて素敵なんだ。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!