110人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
「教室イベント!」
起き出して第一声がこれなのは自分でもどうかと思ったけど、叫ばずにはいられなかった。
副会長は迷惑そうに眉を寄せ、会計はシンプルにびっくり顔、双子は面白そうに顔を見合せて、書記は何事も無かったように僕の前にクッキーを並べ始めた。
あ、書記さん。
ありがとう。いただきます!
わーい、まと違って猫型のクッキーだ!
白猫と黒猫の二種類あってかわいい!!
書記さんがクッキー1つ摘んで、そのまま目の前まで持って来た。
食べていいの?
じっと書記さんを見つめると
「……ん、」
コクンと書記さんが頷いた。
わーい!ありがとう!!
嬉しくてそのまま口を開けると、無言でズンズンこっちに来た会長が食べるはずだったクッキーを横から奪った。
ムッ!この野郎ー!食べ物の恨みは深いんだぞ!
そう思って睨むと
ガシッと顎を捕まれ、驚いて空いた口にさっきのクッキーを放り投げられた。
ムグッ……サクサク…
これ美味しいー!チョコが染み込んでいてクッキーなのに溶けていく!
もっと食べたくて思わず会長の方を見上げると、会長は満足そうに次のクッキーを持ってきてくれた。
あ、次は白猫?!
さすが会長、分かってるね!
「うっわ〜……これホントにあのかいちょー?別人じゃないの〜?」
「「会長キモーイ」」
「おやおや、あれは人のクッキーだって分かってての愚行なのでしょうか。光も、もう少し怒っても良いのに……」
!!皆さん聞きました?!
副会長、書記さんの事名前で呼んでる!?
副会長さん前撫でるのがうまかったのはもしかして、もしかして?!
キャー!副会長 ×書記も書記×副会長もどっちでも美味しいー!
公式からの燃料投下、感激ですー!
副会長の方をガン見して妄想してたら、ニッコリ微笑まれ、りんごジュースを出してくれた。
……。
ゴックン
「美味しいー!やっぱりこのりんごジュースが1番好き!副会長さんありがとう!」
「いいえ、お礼には及びません。水無瀬さんが美味しそうに飲んでくれると嬉しいので」
副会長さんいい人!!
ん?水無瀬さん?なんで知ってるの?!
もしかして、バレてる……?
いや!王道が来たし、大丈夫よね!
名前知ってる程度の知り合いだったら、もしかしたら生で生徒会と王道のイチャイチャが見れるかもだし!
最初のコメントを投稿しよう!