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ドナドナされながらなんとか教室に着き、捏ねて隣のクラスに帰りたがらない双子をなんとか宥める。
ちょっ!そんな捨てられたような子犬の顔をしてもダメだから!!
クッキーと交換になんとか帰らせることに成功する。
…僕のクッキー……。
席に着くと、一連の流れを見ていたらしい甲斐から労いの言葉を貰い、蒼弥からは両手サイズの包まれた何かを渡された。
ん?クンクン……
お菓子……!
蒼弥……!君って子は……いいお嫁さんになれるよ!甲斐とか、甲斐とかの!!
モキュモキュ…
わー!おいひーい!!
「おーおー、美味そうに食うな。でも、蒼弥の菓子は美味しいから当然か」
「もう、甲斐たら……甲斐の分もあるけど、どうする…?」
「お!貰って良いのか?よっしゃー、楽しみ」
「…ッ。……大袈裟なんだから…」
「……おい、しそう」
「あ!えっと、光もいる?多めに作ったから、良かったら。いつもお世話になってるお礼って、ね」
「……!あり、がと……!」
モグモク……ゴックン
なんてことでしょう……このやり取りで口の中の旨みが倍増してしまった……。
後、なんというか……
「蒼弥と甲斐って、書記さんと仲良いの?」
「ん?そうだね。ずっと一緒のクラスだったし、縁あって光とは仲良くさせてもらってるよ」
「ん……蒼弥と甲斐、い、人……。よく、居る」
「ああ、ここの3人でよく吊るんでいるな。蒼弥も光もなんか放っておくと無茶しそうだし、な」
へー、ふーん……
べ、別にちょっと寂しいなんか思ってないんだからね!!
残りのお菓子を一気に口の中に押し込み、ちょっと噎せて甲斐に渡されたお茶で流して、少しスッキリする。
丁度そのタイミングで本鈴が鳴り、バラバラと皆が席に着く。
少ししてからなるみんが教室に入ってきた。
「おー、席に着いてるな〜、えらいぞー。もう知ってる奴いると思うけど、転校生が来たぞー。喜べ。」
さて、クラスの反応は……?ゴクリ
「どんな人だろう…?仲良くなれるかな?」
「微妙な時に来たなぁ。まあ、新しいやつが増えるのはいいな」
「かっこいい人だったら、どうしよう……今日はちょっと顔がむくんでるのに……」
「ん?いつも通りのかわいい顔だぞ?」
「もう……///……君もいつもかっこいいよ…」
「そ、そうか……//」
ふ、腐ぉぉおおおお!!
そこの2人!要観察リスト入り決定!!
「よしー!気になるのは分かるが、まずは入ってきてもらおう、みんなで呼ぶぞー!おーい転校生ー!」
「「おーい!転校生ー!」」
ガラリ
「呼ばれて飛び出してじゃじゃーん!!俺は今日転校してきた転校生だ!!です!」
…か、カオス……
それにしても、このクラスノリいいな……
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