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それからしばらく歩いて…
この前、発砲されかけた交番の前を通りすぎ
帝様の足が止まったかと思ったら
急に子供の姿に化けて見上げられるっ
あたし
紀伊那 美篶
「み、帝…さま?」
その子は微笑みながら頷く。
子供姿
鬼子ノ帝
「エヘヘ…どう?子供は嫌い?」
あたしは、小さく微笑んで
その手を繋いだ。
あたし
紀伊那 美篶
「うふふ…ううん、嫌いじゃないの
可愛いなって思っただけ…♪」
帝様は頬を赤くして
いつもの大人姿に戻る…
人姿
鬼子ノ帝
「や、やっぱり…この姿で行こう…
どうも…そなたといると調子が狂う。」
朝早いこともあって、人通りは無く
どの家も寝静まってる…
今の帝様の変身を見たのは、あたしだけ。
それから、手を繋ぎながら
一緒に…まだ寝静まってる街中を歩き
目的地の森にたどりついた。
あたし
紀伊那 美篶
「あたしも…今の姿の方が…//」
好き…と言いかけたけど
口にすると恥ずかしくて
ボソッとそれだけ呟いた…//
人姿
鬼子ノ帝
「…//」
森に入り、昨日の祠前まで誘われるように来ると
祠は木っ端微塵になっていた…
あたし
紀伊那 美篶
「わあ…見事に跡形もないですね…(汗」
隣に帝様が並ぶ。
人姿
鬼子ノ帝
「崩れた音は聞こえたが
まさか…ここまでとは…」
帝様も苦笑していた。
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