巡り会う、星々の歌

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 身体の奥に精を放たれたまま、ぐったりと胸にもたれかかった。寄りかかった逞しい胸が激しい上下を繰り返す。 (頭がおかしくなりそうだった……でもいまので、成功したのかな……)  自分を抱き寄せたシリウスの掌が、なぜか彷徨うように背中のあちこちを行き来した。 「……ん? あれ、お前の羽は――――えっ、何だ、これは?」  うろたえるシリウスの声を聞き、スピカはぼんやりと瞼を開けた。シリウスの視線の先を追い、地面に視線を落とす。  そこに、根元からきれいにもげ落ちた純白の翼があった。 「……えっ?」  驚くのはそればかりではなかった。  あたりを見渡すと、一面の雪原だったその場所は、剥き出しの地面になっていた。雪の壁であったものは、峡谷の岩壁に。月明かりに照らされ、すでにあちこちから草の芽が芽吹きはじめているのが見える。 「雪が、溶けてる」  澄み切った星空を見上げれば、すいすいと流星のように飛び交う小さな影が。  瑠璃色に輝く美しい小鳥だ。その小鳥の群れが、ピイピイと歓喜の歌を歌っている。 「……この谷に宵瑠璃鳥が戻ってきた。やっぱりお前と一緒にいると、いいことばかり起きるな」  その囀りに耳を澄ませ、シリウスは嬉しそうに目を細めた。どうやら天地の繋ぎは成功したらしい。 「ねえ、嬉しいのはいいんだけどさ……」  スピカはちらりと視線を落とした。さっきからずっとシリウスが腰を押さえつけているせいで身動きが取れない。 「……そ、そろそろ抜いてくれない? もう、終わったんだろ?」
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