新人研修はラビリンスで ★第187回妄想コンテスト「道」優秀作品

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 チェリーが炎を宿したツインナイフの柄を合わせてカチリと捻ると、チェーンで繋がれたツインナイフが完成した。それはチェリーが舞うように操る中、紅い線を描きながらアンデッドの数を削っていった。 「こっのーー!」  胴体に巻きつけたチェーンを、チェリーが逆回転に放った。遠心力で勢いを増したツインナイフが、残りのアンデッドを次々と粉砕した。 「やったわね」  戦闘を終えて一息ついたチェリーに、私は万能薬(エリクサー)を手渡した。それで体力とスキルのパラメターは回復する。 「いよいよですね先輩!」 「そうね。まあ一回目でクリアは無理だろうけど。私も手を貸すから、あなたが指示をだして」  強い眼差しで私を見たチェリーが、口元に力を込めて頷いた。 **********  最後の玄室は、入って来たドアが消えると大きな鉄の箱のようだった。その中央には天井まで届きそうな石像が鎮座し、それを守るように数体のアンデッドがたたずんでいた。 「一歩出たら戦闘開始(エンカウント)よ。どうする?」 「ビームシールドを持っている前衛の骸骨戦士二体は完全に壁役(タンク)ですよね。突破に時間を取られたら、左奥に居る狙撃手(シューター)の遠距離攻撃を喰らい続ける。右奥にいるのは回復役(ヒーラー)? 援護付きのタンクは厄介だけど……」 「どうしたの?」 「簡単すぎませんか? ラストバトルとは思えない」
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