遠方から来た孫

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遠方から来た孫

<サガシテミル?:遠方から来た孫> ****  ――3月の末、遠方から来た孫。  目に入れても痛くない娘から生まれた、それに勝るとも劣らない存在。  私はこの歳で再び母性のようなものを感じるとは思わなかった。  それ程までに、可愛くてたまらない孫のカレンちゃん。 「コラ、カレン! きれいなお洋服が汚れちゃうでしょ!!!」  娘がその娘を叱っている。そんなに頭ごなしに言わなくてもいいのに。  私もアナタにそんな風に怒っていたから、変なところが似たのかしら。 「ばあば、ばあば」  カレンちゃんが笑顔で駆け寄ってくる。 「なあに?」 「これ、あげる」  渡されたのは、丸い石。まるでうずらのたまごみたいにツルツルの石。  宝物を扱うみたいに両手で丁寧に、小さな手から私の手のひらに。 「……たまらん」 「え、ばあば、なあに?」 「ううん、ありがとうね。大切にするわ」  そう言うと、返した笑顔が輝いた。  その可愛さはすごい。可愛すぎてエグい。  エッグい笑顔を携えた孫。  3月の末にやってきた。  春と一緒に、幸せが来た――。 ****  さて、この話の中に「たまご」はいくつ出たでしょうか?  サガシテミル?  ヒントは「遠方から来た孫(たまご)」  ****から  ****までの中で  サガシテミル?
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