四季目線2

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いきなり抱きしめられて困惑する静子は、顔を赤らめ「どうなされましたか?」と問いた。 いくら男といえ、ここまで美しい男に抱きしめられたら心臓もバクバクするわ。 強い力で抱きしめられて流石に女性の力では解くことができない。 えっ?何?このままベッドイン? まだ童貞の俺には心の準備が… そう思っていると、我に返った四季が手を離す。 「今の歌は?お前が作ったのか?この楽器は何というものだ?」 俺はいきなりの出来事に口をパクパクして言葉が出ない。 もしかして、俺が男だってバレたのか? 今の時代は性別詐称しても殺されることはないよな? 青ざめてる俺を見て、四季が心配そうに 「いきなり抱きしめたりしてすまなかった。そろそろ夕飯だから行こうか」 何故か手を差しだされ、繋ぎながら食堂に向かっている。 何故手を繋ぐ? ここにきた時とは違い、うっとりとした目で俺を見てくる。顔も真っ赤だ。
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