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有羽は、カートスに言った通り、彼がそばにいてくれるから自分は頑張れると心に刻んでいた。
カートスにはきこえない嘆きの声は、揺さぶりかけるように断続的に続いていた。
カートスと会話をしている間、有羽は耳障りな嘆きの声から気をそらせることが出来、むやみに心が傷むことはないこと。
それは、カートスを大切な友人として守りたい想いがある限り。
自分の信じている道を誤ることはないと、信じている。
穢れに堕ちてはいけない。
たとえわずかな正しいことがあったとしても。
穢れの囁きに通じることに身を委ねること。
自分自身が萌す信念を曲げることになる。
アスナーの様々な韻を含んだ言葉があっても、以前から自分を支えてくれた大切な人の言葉を信じているし、心に刻んでいる。
現実が過酷で投げたいことばかりでも。
大切なもののためならばともかく、自分自身のことで負けて咽び泣くことはしたくない。
常日頃からの決意。
有羽は、今も心へ新たにしていたーー。
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