1#ツバメが戻ってきた

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 街路樹の桜の木の枝でムクドリのミヨコは、桜の花弁が舞う空を見上げていた。  「またこの季節がやって来たわ。」  ムクドリのミヨコは毎年春になると、楽しみにしている事があった。  「ツバメさん早く帰って来ないかなあ?特に、私の友達のセーコちゃん。  毎年、この街の家の片隅に巣を作って雛を育てて、夏になるとまた南の国へ帰っていくんだけど・・・  今年は無事にこの街に戻って来るかしら?  旅の途中で、何かトラブルとか起きてなきゃいいけど・・・  あ~~~~~!!早くツバメのセーコちゃん戻って来ないかしら?  また今年も旅の話を聞きたいわ。  ツバメのセーコちゃん、あれから街の様子変わったから、いろいろ案内したいんだけどなぁ~~~~。  ツバメのセーコちゃん、今何処を飛んでいるのかしら、  早くまた逢いたいわぁ。」  しかし、空は桜の花びらが舞うだけ。    飛んでいる鳥とえば、カラスが通過するだけ。  ムクドリのミヨコは、身体を桜の花びらだらけにしてじっと上空を見上げてツバメのセーコが帰ってくるのをワクワクしながら待っていた。  ひゅーーーーん・・・  「ん?」  ムクドリのミヨコは、1羽の鳥が物凄いスピードで通過していくのを見つけた。  「ツバメだ!!ツバメが帰ってきた!!」
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