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街路樹の桜の木の枝でムクドリのミヨコは、桜の花弁が舞う空を見上げていた。
「またこの季節がやって来たわ。」
ムクドリのミヨコは毎年春になると、楽しみにしている事があった。
「ツバメさん早く帰って来ないかなあ?特に、私の友達のセーコちゃん。
毎年、この街の家の片隅に巣を作って雛を育てて、夏になるとまた南の国へ帰っていくんだけど・・・
今年は無事にこの街に戻って来るかしら?
旅の途中で、何かトラブルとか起きてなきゃいいけど・・・
あ~~~~~!!早くツバメのセーコちゃん戻って来ないかしら?
また今年も旅の話を聞きたいわ。
ツバメのセーコちゃん、あれから街の様子変わったから、いろいろ案内したいんだけどなぁ~~~~。
ツバメのセーコちゃん、今何処を飛んでいるのかしら、
早くまた逢いたいわぁ。」
しかし、空は桜の花びらが舞うだけ。
飛んでいる鳥とえば、カラスが通過するだけ。
ムクドリのミヨコは、身体を桜の花びらだらけにしてじっと上空を見上げてツバメのセーコが帰ってくるのをワクワクしながら待っていた。
ひゅーーーーん・・・
「ん?」
ムクドリのミヨコは、1羽の鳥が物凄いスピードで通過していくのを見つけた。
「ツバメだ!!ツバメが帰ってきた!!」
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