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女の子をジッと僕が見ていると、女の子が「可愛いワンちゃん!」と笑いながら僕のところへ走って来る。僕は女の子に抱き締められた。ふわりと甘い香りが鼻いっぱいに入り込む。
「オリビアも大きくなったなぁ。もう十歳だっけ?」
「ああ。十歳なら一人で散歩にも行けるだろうから、一頭貰いたいと思ってな」
「グレート・ピレネーズは優しい性格だから、最高の家族になると思うよ」
「ああ、家族が増えるのが俺も嬉しいよ」
おじさんと男の人が話している。何を言っているのかよくわからないけど、この女の子の名前がオリビアだということはわかった。優しく撫でられ、心地よくて眠くなってしまう。
「私、オリビアって言うの。だからあなたはオリバーね!」
そう言って笑ったオリビアの顔を見た時、僕の胸は何故か温かくなったんだ。
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